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2022.01.15 Sat

電気とブレーカーの基礎知識

Webハック

電気とブレーカーの基礎知識

ブレーカーが落ちる原因と分電盤の仕組み

普段私たちは、電化製品とブレーカーの関係については、家の中が停電した時ぐらいにしか気にすることはないかもしれません。

感染症の影響で自宅で仕事をするリモートワーカーなどが増え始めた昨今。 電化製品を同時に使用する機会もあり、電子レンジやエアコンなどを使用しているとブレーカーが落ちることが増え、大切な仕事のデータや商談に万一のことがあったら大変です。

わりと漠然とした認識しかありませんが、今回は一般家庭のブレーカーと電気の関係など、基礎的な知識について調査してみました。

ブレーカーの仕組みや電力、電化製品と使用できる電気の上限値はどのぐらいなのか。またひとつのコンセントで同時に使用できる電化製品の電力数などがわかります。 家庭の電気を知ることで、電気代の節約や電化製品を選択する際に役立つ知識情報源になります。

日頃、ほとんど意識することなくコンセントや電源タップを使用していますが、電力や電圧と分電盤の関係を知ることで、ブレーカーが落ちることなく上手に電気と電化製品を利用しやすくなるでしょう。

分電盤の仕組み

一般的な住居では、比較的玄関近くにブレーカーがあるのではないでしょうか。 ブレーカーとは規定の電圧以上の通電があったときに、自動的に電気を通らなくする遮断装置のことで、ブレーカーが全てまとめられた電気設備のことを“分電盤”といいます。

主に家庭用で使用される分電盤の構成は以下のようになっています。

  1. 分電盤本体
  2. アンペアブレーカー
  3. 漏電ブレーカー
  4. 分岐ブレーカー
分電盤本体

各ブレーカーを収納しており、電線から電気を通して、各部屋のコンセントまで電気を流すための電気設備です。 上限以上の電源が流れると自動的に電気を切り、安全装置の役割も果たします。

アンペアブレーカー

30A(アンペア)など、契約する電力会社から使用できる電力の上限が表示されており、このアンペア数値により使用できる電力の上限値がことなり、契約電力以上を使用すると、自動的にすべての電気を停止します。 電気の基本料金は、このアンペア数値によってことなります。

漏電ブレーカー

漏電を感知して自動的に電気を停止する主幹ブレーカーで、屋内配線や電化製品の漏電(電気が漏れる)を感知して、感電や火災などを予防する装置です。

分岐ブレーカー

屋内に設置されている各コンセント毎のブレーカーで、一般的には20A超える電圧がかかると、分岐ブレーカーが落ちることになり、そのコンセントのみ電気が止まります。

各ブレーカーには個別の機能があり、契約電力やコンセント毎の使用電力が上限値を超えるとブレーカーが落ちることになります。
  • ブレーカーが落ちたときは分電盤の該当ブレーカーを元に戻す

漏電ブレーカーが落ちたときは、どの分岐ブレーカーが漏電しているのかを分電盤で確認することが可能です。 あまり頻繁にブレーカーが落ちるような場合は、使用する電化製品の配線やコンセントの見直し、契約電力の見直しや同時に使用する電化製品のコントロールをすることで、安全に電気を使用するようにします。

屋内電力はすべて分電盤で制御されている

電流と電圧

家庭で使用する電気について理解するには、電流と電圧について基本的な仕組みを理解しておくと、より上手に利用しやすくなります。

電流とは

わかりやすく簡単にいえば、電線を通る電気の流れる量のことです。 A(アンペア)という単位で表現し、アンペア数が大きければ大きいほど、電気の流れが多きいことになります。通り道の広さを思い浮かべるとイメージしやすいかもしれません。 分電盤のアンペアブレーカーに『30A』のように数字とアルファベットが表示されていますが、『この家では最大30Aまでの電流を流すことが可能』ということになります。

電圧とは

かんたんにわかりやすく言えば、電気を送り出す力加減、電気を押し出す力です。 V(ボルト)という単位で表示されますが、電圧が高ければ高いほど、より大きな電気を押し出すことができるわけですね。

電力(電気)とは

私たちが“電気”として利用している電力は、電流と電圧をかけあわせたもので、より大きな流れ(電流)を利用するためには、より大きな圧力(電圧)で電気を押し出してもらう必要があるわけですね。

電力(W/ワット)は、例えば電化製品が作動するために必要な消費単位で、電流と電圧とは以下のような数式で成り立ちます。
  • 電力(W/ワット) = 電流(A/アンペア) × 電圧(V/ボルト)
よく電化製品等に900W(ワット)とかACアダプターに15V(ボルト)とか表示がありますが、これは電化製品の使用に必要な電力量(W)であったり、電化製品に15Vの 電圧で電気が送られる変換機の数値になります。

一般家庭ではコンセントからは基本100Vの強い電圧が流れるので、それほど電力が必要ない機器の場合は、ACアダプターで電流や電圧を最適化して、電気を流すようになっています。

電流と電圧で家電の必要コストを計算できる

電化製品と消費電力

電流と電圧の関係を知ることで、電化製品の消費電力から、屋内の各コンセントで使用できる電力数や、各家庭内で使用可能な電化製品の数や種類、かかる電気代までしることができます。
  • 今後の例では、すべて30Aの分電盤、100Vの電圧が流れるコンセントを前提に説明していきます。(分電盤60Aや200Vの場合も計算方法は同じです)

たとえば電気ストーブなどは1200Wのようにスイッチ付近に消費電力が表示されている製品が多いのですが、家庭用の各コンセントの使用電力の上限は基本的に15A、つまり1500Wまでとなっており、コンセント自体の回線で20Aまでとなっています。 1200Wの電気ストーブと1000W電気こたつを同じコンセントで使用すると、分岐ブレーカーが落ちることがわかります。

上記に加えて、1300W(定格高周波出力500W/電子レンジ側の設定W)で電子ンレンジを同時に使用した場合、アンペアブレーカーが落ちて屋内すべての電気が止まります。

1000W以上を消費しやすい電化製品一覧
  • エアコン
  • 電子レンジ
  • 電気ポット(沸騰時)
  • オーブントースター
  • 食器洗浄機
  • IH炊飯器(5合)
  • 電気こたつ
  • アイロン
  • ドライヤー
  • ホットプレート
  • 電気温風ヒーター
  • 電気カーペット
  • 洗濯機
  • 衣類乾燥機

※あくまでも目安としての対象製品で、製品種や発売時期、使用方法などにより異なります。

上記の電化製品を、3~6以上同時に使用すれば、ほぼどこの家庭でもアンペアブレーカーが落ちることになるでしょう。
使用する電化製品の消費電力を把握しておくと、ブレーカーを落とすことなく、節電意識も持ちながら電気を上手に使用できるのではないでしょうか。

消費電力を理解することで、あたらしい電気製品を購入する際には1日にかかる電気代や年間電気代を計算する際にとても参考になり、節約にもつながります。

消費電力と電気代

電化製品とブレーカーが落ちる電力について理解したところで、次に消費電力から電気量を計算してみましょう。

電気料金の内訳

電気料金の内訳は以下のようになります。

  • 電気料金 = 基本料金 + 電力量料金 + 再生可能エネルギー賦課金
基本料金

毎月かならず発生する基礎料金制で、居住地域の電力会社で従量電灯(アンペア制)と最低料金制にわかれており、従量電灯は電気の利用の有無を問わず基礎費用が発生するタイプで、最低料金制は一定の電気利用料が含まれた費用での料金制度です。

電力量料金

電気の使用量に応じてかかる料金です。
3段階の従量単価になっており、月当たり使用料が多くなればなるほど、電力量料金単価は高くなります。

再生可能エネルギー賦課金(再エネ賦課金)

2012年の再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT法)で定められた、一般の電気利用世帯が再生エネルギーを購入するための費用負担金です。毎月の電力の使用量に比例して金額が変動します。

太陽光発電促進付加金(太陽光発電サーチャージ)」という名称で、太陽光エネルギー中心で位置づけされていたが、風力やバイオマスなどの普及によりFIT法施工のタイミングで再エネ賦課金となる。

問題は、再エネ発電量が増えれば増えるほど電力利用者の負担(買取単価)が増え、実質的には電気料金が10%前後の値上がりになっています。

電力量料金の計算方法

電気料金の内訳がわかったところで、実際の電気料金の計算方法についてです。

電化製品の電気料金計算方法
  • 電気料金単価(円/kWh) = 消費電力(kW) × 使用時間(h)

電力量金単価は、月間の電力使用量で段階的に変動しますが、約27円で計算するとよいでしょう。

例えば900Wの電気ストーブを1時間使用した場合は、
900 × 1 = 900W
1kWは1000ワットなので、0.9kwとなり、27(円)をかけると、24.3円となります。 なので、1時間あたり24.3円ひつような電気ストーブであることがわかります。

再エネ賦課金の電気料金単価3.36円/kWh(2021年度)になるので、実質的には電気料金単価は30円程度になるのかもしれません。

電化製品の消費電力と必要な電気料金を知るだけで、購入時の費用と年間を通しての電気料金を比較検討することが可能なので、より省エネ志向であらたな電化製品の購入を考えることが可能になります。

消費電力の違いで年間数千から数万円の違いがでる

電力変動タイプの電化製品

電化製品の消費電力とブレーカーや分電盤、コンセントの電力上限をある程度理解し、電化製品の電気料金の計算方法をある程度認識できた方が気を付けてほしいことがあります。

電化製品の中には、わりと消費電力を変動させる、いわゆる「消費電力変動タイプ」の電化製品がわりとあります。

電力変動型電化製品の種類
ボタン・スイッチ変動型

わりと有名なのが、「強・弱」2段階電力変動タイプです。 強の設定を行うと、弱の約2倍の電力がかかります。電気料金も2倍になります。 中には3段階や5段階に変動するタイプもあり、そのほとんどが、段階に応じて消費電力が変動します。

わりと消費の激しいタイプは600Wや1200Wなどの、親切な数値表記がされていますが、電子レンジの場合は500Wで温めても消費電力は1.3倍程度の1300Wでまであがっており、「定格高周波出力と変換ロスの値の合計」という特殊算定基準値のため、電子レンジは数値を過信すると手痛い”ブレーカーがちゃん”に見舞われる可能性があるので要注意。

電力変動型

このタイプは、電化製品自体が自動的に消費電力を自在に変動させるタイプです。
その変動幅は、通常時の30倍前後まで上昇するタイプがあり、一気にコンセントのアンペア上限電流を一杯にしてしまいます。 主に動作内容が変動する、電気ポットや電気炊飯器、エアコンや電気乾燥機など、自動的に温度を変動させたり、動作内容が大きく変わる電化製品に多いタイプです。

30Wが一気に1000Wまで上昇するので、このタイプが2つ同じコンセントにつながって同時に変動すれば、分岐ブレーカーは間違いなく落ちます。 また他のコンセントでもう1台動作した場合は、アンペアブレーカー30Aのご家庭では、ほぼ間違いなく漆黒の暗闇に引き込まれることになります。

自動で変動するタイプはタイミング調整が重要

ブレーカーと電圧200V

一般家庭用の分電盤は一般的に30A~60Aというような使用電量の上限が設けられており100Vの電圧で使用可能です。
  • 専門技師の工事が必要になりますが200Vへ電圧を変更することが可能
エコキュートのような200Vの電圧で動作するハイパワー家電が最近は増えつつあるようで、調理機器をはじめ半分業務用レベルの家電が続々誕生しています。

ただ、一般の100Vタイプの家庭では、そのまま使用できないので注意が必要です。 コンセント自体の工事だけでなく分電盤の配線工事など、ハイパワー家電を使用するための専門技師による配線工事が必要です。(分電盤の利用可能な電圧数によって異なる)

200Vのコンセントと100Vコンセントは形状が異なるので互換性はありませんが、ハイパワー家電を使用するには、専用のコンセントと分岐ブレーカーごとに配線工事が必要になるため電化製品ごとにコンセントが制限されるケースが発生してきます。

電圧200Vでの電気料金
200Vと100Vで電気料金に違いは理論上はありません。電気を押す力が2倍になるので、単純計算で100V型の2倍で電流を押し出します。
温めたり沸騰させたりする場合に半分の時間で済むわけですが、総量の消費電力が同じなので、時間が半減したからといって電気代が変動することはありません。

ただし一気に押し出す電気の量が2倍になるため、電化製品の寿命や安全面では多少デメリットがあるようです。 乗用自動車の2倍速度が出せるエンジンは2倍の速さで移動できますが、車全体にかかる負荷を考えれば、イメージがしやすいかもしれません。

ブレーカーが落ちる原因は変わらない
200Vにすることで電気料金は変動しないことがわかりましたが、ブレーカーが落ちやすくなるのではないかとイメージされる方もいるかもしれません。

結論からいえば、こちらも100Vの時と変わらないことになります。
家庭用のコンセントの電流の上限値は15Aで、回線自体は20Aとなるわけなので、それを越えなければ100Vでも200Vでも、ブレーカー自体は落ちないことになります。
ただ、分岐ブレーカーはどこのコンセントが同一であるかがわからないので、電源タップに高消費電力の電化製品を複数使用するのは推奨されないことがわかります。

消費電力W(ワット)さえ押さえればノーブレーカーダウン

電化製品の消費電力、コンセントと分岐回線の電流制限値、分電盤のアンペアブレーカーの上限値。この3つを把握しておけば、明日からあなたもブレーカーを落とすことなく平穏な毎日が訪れることでしょう。

電気を知れば節電やエコにとても役立つ

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